これからキャバクラで黒服(ボーイ)として働きたい方にとって意識したいのはハンドサインです。
キャバクラではキャスト間のやり取りで多くのハンドサインが使用され、それらの意味を瞬時に正しく理解することが一流の黒服(ボーイ)として活躍するための登竜門となります。
また、お客様によりご満足のいただけるひと時を提供するためには、それぞれのハンドサインに付随する注意点を理解し、もう一歩踏み込んだ対応を心掛けることも大切です。
本記事では、キャバクラでハンドサインを使用する理由や頻繁に使用される基本的なハンドサインを11個、黒服(ボーイ)が押さえておくべきポイントを交えながら詳しく解説いたします。
ハンドサインを使う3つの理由
キャバクラでは、ハンドサインを通じてキャストとのやり取りを行います。
ハンドサインには様々な種類があり、初めて黒服(ボーイ)として働く方の中には、「何でこんなややこしいやり取りをするの?」「直接お客様やキャストから聞いた方が分かりやすいのでは?」と疑問に抱く方も少なくありません。
一方で、ハンドサインを通じてやり取りをすることでお客様にとってはもちろん、キャストや黒服(ボーイ)にとっても様々なメリットがあり、お客様に対してより上質なひと時を提供することができます。
ここでは、キャバクラでハンドサインを使う3つの理由についてそれぞれ解説いたします。
ハンドサインと同じくらい使うキャバクラ用語について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
1. キャバクラは騒がしいので声が聞き取りづらい
キャバクラのフロアには大音量のBGMが流れ、各テーブルではキャストとお客様が会話を楽しんでいます。
キャストと黒服(ボーイ)が口頭でコミュニケーションを取ろうとすれば相当大きな声で「お願いしますコール」をするかテーブルまで近づく必要があります。
その点、ハンドサインであれば騒がしい店内であっても瞬時にキャストが求めるオーダーを遠くから確認することが可能です。
また、黒服(ボーイ)は毎回テーブルに行かずにスピーディーに対応することができるため、お客様の楽しいひとときに水をささずに済みます。
2. 会話の流れを切らない
お客様は、お気に入りのキャストとの会話やお酒を楽しむためにお店へと足を運んでいます。
黒服(ボーイ)に何かを注文する度に話をしてしまうとせっかくの会話の流れを途切ってしまうこととなります。
特に、灰皿、グラス、アイス、おしぼりなどの頻繁に交換を行う必要があるものは、ハンドサインでやりとりをすべきです。
交換の度に黒服(ボーイ)を呼んでしまえばせっかくの会話も弾むことなく、一度きりの来店で終わってしまうこととなります。
3. 黒服と会話をすることで無駄な詮索を受けない
お客様の中には、キャストと黒服(ボーイ)がコソコソと話している姿に嫉妬してしまったり、無駄な詮索をしてしまう方もいます。
「せっかく◯◯ちゃんと飲みに来たのにアイツとできてるんじゃないか?」
「あの黒服(ボーイ)と仲良くしやがって許せない・・・」
事実無根であっても一度お客様が抱いた嫉妬心や疑念を払拭することは容易ではなく、お店から遠のいてしまうことやあらぬ噂を立てられることも珍しくありません。
お客様に気持ちの良いひと時を過ごしていただくためにも、やはりキャストとのやりとりはハンドサインを通じて行い、会話は最小限に済ませるべきです。
ハンドサインを出す際の手順
ハンドサインを出す際の基本的な手順としては、キャストが「お願いします」と声を出しながら手を挙げ、黒服(ボーイ)が気付いたら手を下ろすという流れとなります。
お客様との会話が弾んでいるなど状況によっては「お願いしますコール」をすることなくハンドサインだけを出すケースもあるため、黒服(ボーイ)は常にフロアを注視する必要があります。
黒服(ボーイ)初心者の方は、キャストからの「お願いしますコール」を1日◯回までに抑えるという目標が課されるお店も多く、しっかりとハンドサインの意味を覚えると共にスピーディーな対応を心掛けましょう。
ハンドサイン11選
灰皿、グラス、アイス、おしぼりなどは頻繁に交換を要するため、キャストからハンドサインを出される前にマメにチェックをするよう心掛けなければなりません。
また、ハンドサインが出された場合には、お客様の大切なひと時に水をささないためにも早急な対応をする必要があります。
ここでは、キャバクラでよく使用されるハンドサインを11個、黒服(ボーイ)目線で気を付けるポイントも交えながら詳しく解説いたします。
1. 灰皿
灰皿を交換する際のハンドサインは、両手で丸を作る様に行います。
丸い灰皿の形を思い浮かべればハンドサインを覚えやすくなります。
通常、キャバクラでは、お客様の灰皿にタバコが1〜2本溜まったらすぐに交換をする必要があるため、こまめにフロア全体を注視する必要があります。
キャストからの「お願いしますコール」が出る前に率先して灰皿の交換を行うことがデキる黒服(ボーイ)へと成長するための登竜門となります。
また、ヘビースモーカーのお客様の場合には特に灰皿を交換する頻度が多くなるため、灰皿を切らさないように準備しておくことも意識します。
2. おしぼり (温かいおしぼり)
おしぼり(温かいおしぼり)を交換する際のハンドサインは、両手をグーにして雑巾を絞る様に行います。
おしぼり=布を絞るいうイメージを思い浮かべればハンドサインを覚えやすくなります。
温かいおしぼりは、
- 誤ってドリンクをこぼしてしまったシーン
- 汚れたテーブルを綺麗に掃除する時
- お客様がお手洗いに立たれた際
など、様々なシーンで使用します。
特に、お客様がお手洗いに立たれた姿を見た際には、キャストからの「お願いしますコール」が出る前に率先して温かいおしぼりを用意する様に意識しましょう。
3. つめしぼ(冷たいおしぼり)
つめしぼ(冷たいおしぼり)を交換する際のハンドサインは、両手でグーを作り爪と爪をスリスリとする様に行います。
つめしぼ(冷たいおしぼり)のハンドサインは、「冷たい」と「爪(つめ)」を掛け合わせたユーモアのあるジェスチャーをイメージすると覚えやすくなります。
温かいおしぼりと比較すれば使用頻度は少ないものの、
- お客様がお酒を飲み過ぎてしまい身体が火照っている場合
- 夏場などで汗をかかれているシーン
などにお渡しします。
フロア全体を見渡した際にお酒を飲んで盛り上がっているお客様がいた場合には、グラスやアイスの交換時にそっとキャストにつめしぼ(冷たいおしぼり)を渡しておくとスマートです。
4. ゲストグラス
お客様に追加のゲストグラスをお渡しする際のハンドサインは、親指と人差し指をしっかりと伸ばし、アルファベットの「L」を作る様に行います。
ゲストグラスは、お客様がシャンパンやワインなどの抜きものやボトルをオーダーした際、お酒の割り物が変わった際などに頻繁に使用するため、優先して覚えたいハンドサインのひとつです。
キャバクラではお客様とキャストが使用するグラスは使い分けており、お客様が使用するゲストグラスはキャスト用のレディースグラスよりひと回り大きい10オンスサイズのものをお渡しします。
また、後述するレディースグラスとハンドサインが違うという点にも留意し、しっかりと区別して覚える様に心掛けましょう。
5. レディースグラス
キャスト用のレディースグラスを渡す際のハンドサインは、親指と人差し指でアルファベットの「C」を作る様に行います。
レディースグラスのハンドサインは、「ちょっとだけ」のCをイメージすると覚えやすくなります。
また、お店によってはノンアルコールやソフトドリンクのハンドサインが用意されていることもあります。
お酒の苦手なキャストから頼まれることもあるため、レディースグラスのハンドサインと合わせて覚えておくとスマートに対応することができます。
6. アイス(氷)
アイス(氷)を交換する際のハンドサインは、親指と小指をしっかりと下に伸ばし、「電話」の様なハンドサインを作る様に行います。
アイス(氷)のハンドサインは、アイスペール(アイスが入った容器)を持ち上げるシーンをイメージすると覚えやすくなります。
アイス(氷)は、お客様がキャストとの楽しいひと時を過ごすためには必要不可欠のものであるため、「お願いしますコール」が出されない様に常にフロア全体を注視し早め早めの交換を意識する様に心掛けます。
また、交換時にはガチャガチャと音を立てない様に意識することはもちろんのこと、水滴でテーブルやお客様の洋服を汚さない様に細心の注意を払いながら手早く行います。
7. メニュー表
お客様へメニュー表をお渡しする際のハンドサインは、両手を合わせてパカっと手のひらを見せる様に行います。
メニュー表のハンドサインは、「本」を開く際のジェスチャーをイメージすると覚えやすくなります。
キャバクラでは、店舗によってテーブルにメニュー表を備え付けていないこともあるため、お客様からの突然の要望にもしっかりと対応できる様にハンドサインを覚えておきましょう。
また、メニュー表に記載されているお酒の銘柄、フードの内容についてはしっかりと答えられる様にすることはもちろんのこと、出前やコンビニなどへのお使いについても問われることがあります。
特に、常連のお客様の中にはお気に入りのキャストと共にキャバクラ店内での飲食を楽しむ方も少なくないため、近隣飲食店からの出前の可否についてはスマートに対応できる様に留意しましょう。
8. 延長
お客様が延長を希望した際のハンドサインは、両手の人差し指をくっ付けてから真横に離す様に行います。
延長のハンドサインは、両手で漢字の「八」を作ることをイメージすると覚えやすくなります。
キャバクラでは、黒服(ボーイ)がお客様に対して延長を確認する店舗と自動延長が行われるお店があり、後者の場合では延長のハンドサインを使用することはありません。
中には、「一発芸をやってくれたら延長してあげる!」「俺と◯◯ちゃん両方を笑わせたらもう1SET延長するよ!」と無茶振りをされることもありますが、誠心誠意応じれば快くOKしていただけることがほとんどであるため、笑顔で対応しましょう。
9. チェック(お会計)
お客様がチェック(お会計)を希望した際のハンドサインは、両手の人差し指でバツ印を作る様に行います。
チェック(お会計)は、キャバクラ以外の飲食店や居酒屋などでもよく見られるハンドサインであるため、比較的容易にイメージすることができます。
チェック(お会計)は、お客様にとっては「これで帰ります」と伝えるための重要なハンドサインとなります。
せっかくの楽しいひと時を台無しにすることなく「またお店に遊びに行きたい」と思っていただくためにも、最後まで気を抜くことなく笑顔での対応を心掛けることが大切です。
また、遠方に住むお客様やお店から最寄り駅まで距離がある場合には、タクシーや代行運転の手配をお願いされることもあります。
10.チェンジ
チェンジのハンドサインは、人差し指と中指でピースサインを作り2本の指をクロスさせる様に行います。
チェンジのハンドサインは、アニメ「呪術廻戦」の領域展開のポーズをイメージすると覚えやすくなります。
キャバクラに遊びに来るお客様の中には、お酒が入りつい気が大きくなってしまった、セクハラや暴言などが酷くキャストの手に負えない方もしばしば見受けられます。
キャスト側の接客態度などに問題がありお客様の方からチェンジを出すこともありますが、キャストがどうしても現在のテーブルから離れたい時に使うSOS的な意味も込められているため、絶対にお客様に見えない様に細心の注意を払いながらやり取りを行う必要があります。
チェンジのハンドサインが出た場合にはキャストから事情を聞き、キャストとお客様双方が納得のできる様なフォローや対応を行うことも意識しましょう。
11. 場内指名
場内指名とは、フリーで来店されたお客様が店内でお気に入りのキャバ嬢を見つけた際に指名することです。
お客様が場内指名を希望した際のハンドサインは、人差し指で地面を差す様に行います。
場内指名のハンドサインは、「現在のお客様のテーブルに残ります」と伝えることを意味するため、比較的容易にイメージすることができます。
場内指名は、お客様にとってはもちろん、キャストやお店にとっても嬉しいものです。
楽しいひと時を演出することはもちろん、次回以降のご来店や本指名の獲得に向けて誠心誠意お客様をおもてなしをすると共に、キャストとの情報共有をしっかりと行う様に意識しましょう。
キャバクラの場内指名と本指名の違いを知りたい方は下記もチェックしてくださいね。
まとめ
本記事では、キャバクラでハンドサインを使用する理由、頻繁に使用される基本的なハンドサインを11個、黒服(ボーイ)が押さえておくべきポイントを交えながら解説しました。
お客様の大切なひと時を奪わない、水をささないということをしっかりと意識し、心を込めた対応を心掛けましょう。
また、黒服(ボーイ)としての実力をさらに磨き高収入を手に入れるためには、来店する客層や職場環境の良い都心のお店を選ぶべきであり、実際に働くことで学ぶことができるスキルやノウハウも数多くあります。
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