キャバクラの付け回しを黒服 (ボーイ) がする時の優先順位の付け方やコツについて解説

黒服 (ボーイ) の仕事その③ キャバクラの売上に直結「付け回し」の極意のアイキャッチ画像

「キャバクラの付け回しってどんな仕事?」
「付け回しって難しいの?」
「付け回しの時に絶対にやってはいけない行動は?」

黒服(ボーイ)をやっている人の中には、付け回しをしてみたいと思っている人も多いでしょう。

付け回しは簡単な仕事ではありませんが、上手にできると他の黒服からはもちろん、キャストからも信頼されるようになります。

店の売上にも大きく関わり、とてもやりがいのある仕事です。

この記事では、そんな付け回しの極意を解説します。

「いつか付け回しをやりたい」と思っている人はぜひ参考にしてください。

もくじ

キャバクラの黒服 (ボーイ)の花形業務「付け回し」とは?

メモを取る男性

付け回しとは言葉通り、お客様にキャストを付ける仕事です。

具体的な業務内容は以下の通りです。

  • フリーのお客様の場合、テーブルごとにだいたい10~15分のサイクルでキャストを入れ替える
  • キャストが複数のお客様から指名をもらっている場合は、均等にキャストを回す

付け回しは売上に直結するので、キャバクラの営業中で一番重要な仕事と言っても過言ではありません

もし付け回しに失敗してしまうと、お客様が帰ってしまったり、ドリンクを入れてくれなかったりする可能性があります。

逆に付け回しが上手くいけば、売上に大きく貢献できます。

付け回しをやる黒服(ボーイ)の給料は月50万円〜100万円です。

幹部候補の人が任されることが多い仕事で、店長や先輩から「付け回しをやってみる?」と言われたら信頼されている証拠です。

難しいですがやりがいもある仕事なので、黒服(ボーイ)から成り上がりたい人はぜひやってみましょう。

では付け回しの役割を3つ説明していきます。

役割①: 客単価の増加

付け回しの1つ目の役割は客単価を上げることです。

フリーのお客様にキャストを入れ替えながら接客することによって、気に入られたキャストは場内指名を貰えるかもしれません。

場内指名を貰えれば指名料が発生するので、客単価を上げることができるというわけです。

ちなみに、場内指名とはお客様が指名する女の子を決めないで来店しているフリーの状態で、お気に入りのキャストが見つかったらその場で指名することを表します。

一方、本指名とは来店時に指名するキャストが決まっていることを表します。

たとえ場内指名を貰えないとしても、以下のようなキャストを上手に配置することで客単価を上げることが可能です。

  • ガールズドリンクをゲットできる可能性が高いキャスト
  • 延長を獲得できる可能性が高いキャスト

ガールズドリンクとはお客様がキャストに購入するドリンクのことで、買ってもらえれば当然売上につながります。

また、延長を獲得できれば延長料金が発生するので、こちらも売上につながります。

役割②: リピーターの獲得

付け回しの2つ目の役割は初回の来店時にお客様の満足度を上げてリピートをしてもらうことです。

例えば、

「可愛いキャストがいる」
「場を盛り上げて楽しませてくれるキャストがいる」

と思わせればお店に良い印象を持ってもらえます。

お客様に「また来てみようかな」と思わせることができれば、付け回しは成功したと言えるでしょう。

逆に、付け回しで来た女の子の印象が悪かったり、好みではない女の子ばかりだったりするとお店に来てくれることは二度とないかもしれません。

付け回しでお客様の好みに合わせたキャストを配置することは、リピーターを獲得する上でとても重要です。

役割③: キャストのモチベーションアップ

付け回しの3つ目の役割はキャストのモチベーションをアップさせることです。

キャストの中には、「指名はうまく取れないけど場を持ち上げて延長させるのは自信がある」といった女の子もいます。

黒服(ボーイ)が上手いことキャストを配置すれば、女の子も自分の得意な能力を発揮しやすくなり、仕事に対するやる気も上がります。

逆に付け回しが下手だったり、不公平だったりすると、キャストの仕事に対するモチベーションも下がってしまうでしょう。

そうなると出勤頻度が下がったり、パフォーマンスの低下につながったりする可能性があります。

キャストのモチベーションを下げない上手な付け回しをするためには、キャストのことを良く知ることが大切です。

そのため、常日頃からキャストとしっかりコミュニケーションを取っておきましょう。

付け回しは難しい?まずは基本の順番・優先順位を確認

星の評価

付け回しがキャバクラで重要な役割を果たすということはわかったと思います。

しかし、いきなり付け回しを任されて実際にやることは結構難しいです。

ですので初めて付け回しをやる場合は、以下の基本の型通りに行うのがおすすめです。

  • 容姿の良いキャストをつける
  • 容姿が平凡なキャストをつける
  • 盛り上げ上手をつける

それでは各項目について詳しく見ていきましょう。

1周目は「容姿の良いキャストをつける」

まずはお客様に「このお店には可愛い子がいる」と思ってもらうことが大切です。

キャバクラに来るお客様は、可愛い女の子と飲んだり話したりして癒されたいと思っています。

そのため、1番目は容姿の良いキャストをつけます。

可愛い子をつけて指名を獲得する、もしくは指名が取れなくてもお店にリピートしてもらうことを狙いましょう。

「また行ってみよう」と思わせれば、次はお気に入りの女の子を見つけて指名してくれるかもしれません。

初対面は”第一印象が大事”と言いますが、それはキャバクラの付け回しでも同じです。

2周目は「容姿が平凡なキャストをつける」

2番目は容姿が平凡またはあまり良くないキャストをつけます。

理由は1番目のキャストを際立たせて指名を獲得するためです。

いわば2番目のキャストは可愛い子の引き立て役というわけです。

逆に、2番目に1番目と同じくらい可愛い子をつけると、「次はもっと可愛い子が来るかも」とお客様に期待させてしまいます。

そうなると、一番目のキャストを指名せず保留されてしまうかもしれません。

早期に指名を獲得するためにも、2番目に容姿が平凡なキャストをつけることは重要です。

3周目(最後)は「盛り上げ上手をつける」

最後は盛り上げ上手なキャストをつけます。

理由はお客様に楽しいと思わせて延長をしてもらうためです。

「ここで帰ったらもったいないかも」とお客様を名残惜しい気持ちにしてくれるキャストをつけましょう。

場が盛り上がった状態で終われば、仮にお客様が延長をしなかったとしても楽しい思い出のまま終わらせることができます。

そうなれば、お客様がまたお店に来てくれる可能性も高まります。

付け回しをやったことがないなら、まずは上記の基本の付け回しを試してみましょう。

慣れてきたら、次に紹介するワンランク上の付け回し術のポイントを押さえて、自分流にアレンジしていくのがおすすめです。

ワンランク上の付け回し術① キャストの把握のコツ

考える男性

中には、「付け回しの基本はもう知ってるよ」という人もいるでしょう。

そこでここでは、ワンランク上の付け回し術「キャスト把握」のコツを2つ解説します。

付け回しを行う上でキャストを把握することはとても大切です。

黒服(ボーイ)としてもっとレベルアップしたい人はぜひ確認しておきましょう。

予めキャストのタイプ分けをしておく

お客様によって好みの女性のタイプは異なります。

例えば、可愛い系の女の子が好きな人もいれば、キレイ系の女の子が好きな人もいます。

重要なのはお客様の好みではないタイプの女の子を付けたとしても、満足度は上がらないということです。

そのため、あらかじめキャストのタイプ分けをしておき、お客様に合ったキャストを割り当てるのが大切になります。

具体的には、外見と内面で以下のように分けると良いでしょう。

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外見・清楚系
・ギャル系
・美人系
・かわいい系
内面・パリピ系
・おとなしい系
・サバサバ系
・メンヘラ系

日によって出勤するキャストは異なるので、その日ごとに「このお客様が来たらこの女の子」というようにシミュレーションするのが大事です。

営業中は忙しくてじっくり考える時間はないので、営業時間外に整理しておきましょう。

キャストのモチベーションを把握しておく

キャストとは頻繁にコミュニケーションを取りながら、モチベーションを把握しておきましょう。

キャバ嬢の仕事はお客様やライバルの女の子との関係でストレスが溜まり、モチベーションが上がったり下がったりすることが多いです。

モチベーションに即した声掛けを行うことでキャストと良好な関係を築くことができ、付け回しもやりやすくなります。

キャストの内面別の接し方は以下の通りです。

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内面接し方
パリピ系パリピ系の女の子はにぎやかな雰囲気や楽しいことが好きです。
明るい性格なので、こちらも明るく接していると心を開いてくれるでしょう。
おとなしい系 おとなしい系の女の子は自己主張が控え目で比較的こちらの話をよく聞いてくれます。
しかし、パリピ系と同じように明るいテンションで話しかけると引かれたり、嫌われたりする可能性があります。
相手が自分に慣れてきたと感じるまでは、一定の距離感を保ちながら接することが大事です。
サバサバ系サバサバ系の女の子はしっかりとしていてきつめの性格をしています。
自分の仕事ぶりを認めてもらいたいという欲が強いので、褒めて信頼関係を作ると良いでしょう。
メンヘラ系メンヘラ系の女の子は自分の話を聞いてほしいことがほとんどです。
深入りすると好意を持たれて面倒なことになるので、一定の距離感を保ちつつ話を聞いてあげることが大切です。
〈実際の体験談〉

黒服で付け回しをやっていた頃は、キャストの仕事に対するモチベーションが今どんな状態なのかを知ることを心がけていました。女の子のモチベーションが下がっている時は無理に上げようとせず、丁寧に話を聞いてあげるといいですよ。

ワンランク上の付け回し術② お客様把握のコツ

ノートに書く男性

ここまではキャストを把握するコツを解説してきました。

しかし、お客様に適切なキャストをつけるには、女の子のことだけでなくお客様についても知る必要があります。

そこでここからは、お客様把握のコツを来店前、来店時、接客時の3つに分けて解説します。

ワンランク上の付け回し術をマスターしたい人はぜひ参考にしてください。

来店前に準備しておくこと

お客様のタイプ別に、当日出勤するどのキャストを割り振れば満足してもらえるかを想定しておきましょう

例えば、「可愛い系が好きなお客様ならこの女の子、おとなしい系が好きなお客様ならこの子」といった感じです。

営業中は忙しくて考える時間がなかなか取れないので、来店前にできる限りの準備をしておくことが大切です。

お客様のタイプに関しては以下の記事を参考にしてみてください

来店時にチェックすること

来店時はお客様がお金持ちかどうかを確かめることが大切です。

なぜなら、お金持ちであればお店の売上に貢献してくれる可能性が高いからです。

来ている服やアクセサリーの質、入れるドリンクの値段などをチェックし、お金持ちと判断できそうな場合は一番人気のキャストを付けましょう。

もしくは接客時にさりげなく女の子の好みを聞いて、最適なキャストを付けるのもアリです。

逆に、次のような人はあまりお金を持っていないことが多いです。

  • 店にはあまり来ないが店外には誘ってくる
  • 見栄っ張りで自慢をよくする
  • 騒いで目立つような飲み方をする

上記のお客様は太客になったり常連になったりすることは少ないので、人気のキャストを優先的につける必要はありません。

また、団体で来店している場合は「誰がお金をお金を払うのか」を見極めることも大切です。

例えば、サラリーマンの団体の場合は基本的に上司がお金を払います。

そのため、団体客の場合は一番偉そうな人に人気のキャストをつけると良いでしょう。

〈実際の体験談〉

来店時はお客様の靴を見るようにしています。靴がちゃんと手入れされていて高そうな人はだいたい金払いがいいですよ。そういったお客様には飛び切り可愛い子をつけるようにしてますね。

接客時にチェックすること

接客中の反応を見ながら、お客様とキャストの相性が合っているかを見極めましょう。

お客様の反応が良ければ、付け回しの際に同じ軸で別の似ているキャストを割り振るのが効果的です。

例えば、お客様が以下のような反応を示す時は、キャストを気に入っている可能性が高いです。

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シーンお客様の行動
キャストを付けた時・第一声時に口角が上がる
・目に力が入り眉毛が上がる
・瞳孔が開き黒目が大きくなる
キャストと話している時・つま先やひざなどがキャストの方を向いている
・物理的な距離が近い
・キャストと距離を縮めたがっている言動が見られる
・身振り手振りを交えながら話している
・コップを横に置いて自分の正面を開けている
・「俺」「僕」など一人称を多用する
・ドリンクの話をしている
 (気になる女の子にはドリンクをおごってあげたいと思うので)
キャストチェンジの時・退出するキャストを目で追っている

細かいですが、見逃さずにチェックできれば延長や指名を獲得できる可能性も高まります。

逆に、上記のような反応が全く見られない場合は、お客様がキャストに不満を持っている可能性が高いです。

そういった場合は早めにキャストをチェンジすることを検討しましょう。

トラブル必至。絶対避けたい問題行動

NOと言う手

ここでは、付け回しの際に絶対にやってはいけない行動を3つ紹介します。

お客様とトラブルになりたくない人はぜひ参考にしてください。

1. 指名被りのお客様をお互いが見える位置に配置

人気のキャストは複数のお客様が同じキャストを指名している状態、いわゆる「指名かぶり」になることが多いです。

こういった場合は、お互いが見えない席にお客様を配置しましょう。

もし間違えてお互いが見える位置に配置してしまうと、お客様が怒って帰ってしまうこともあります。

お客様の満足度を下げないためにも、お客様の席の配置にも気を付けてください

まずい配置になってしまった場合は、「もっと良い席が空きましたのでこちらの席をどうぞ」と言ってお客様を移動させると良いでしょう。

〈実際の体験談〉

付け回しをやり始めた頃、指名がかぶっているお客さん同士をかなり近い位置に配置してしまったことがあります。当時は経験がなくて気付かなかったのですが、後になって『失礼なことをしてしまった』と気付きました。

2. ガールズドリンクを飲み干す前に移動

ガールズドリンクを飲み干す前にキャストを移動させてはいけません。

なぜなら、ガールズドリンクはお客様が払ったお金で女の子に飲ませるためのものだからです。

キャストを入れ替える際は、きちんとお酒を飲み終わっているか確認してから他の席に移動させましょう

〈実際の体験談〉

初めてたの頃、ガールズドリンクが残っているにも関わらず席を移動させてしまった経験があります。すぐに先輩に言われて大変なことをしてしまったと思いました。お客様が寛容でそ機嫌を損ねなかったので助かりました。

3. お客様の情報を忘れたことを気づかれる

お客様の情報は正確に把握しておくことが重要です。

なぜなら情報を忘れたことが気付かれると、お客様に悪い印象を与えてしまうからです。

例えば、よく来るお客様の好きなタバコの銘柄や好みのお酒、趣味などは頭に入れておきましょう。

お客様が多すぎて情報を把握するのが難しい場合は、ノートやスマホなどにメモをしておくのがおすすめです。

〈実際の体験談〉

新しいお客様が店に来た後は、担当した女の子にお客様の特徴を聞いてスマホにメモをしていました。このメモは再びお客様がお店に来たときにかなり役立ちましたよ。

「付け回し」に関するよくある質問

Q&Aと書いてある置物

ここでは、付け回しに関するよくある質問に回答していきます。

気になる質問があったらぜひ読んでください。

1. 付け回しのシステムやアプリはある?

付け回しをやってくれるシステムやアプリはあります

具体的には以下のようなものです。

  • ヴィーナス
  • ボードマネージャー
  • イロハシステム

上記のようなシステムやアプリを使えば、テーブルの稼働状況を一目で確認できます。

業務の効率化にもつながり、売上をさらにアップさせることができるでしょう。

付け回しが難しいと感じる場合は、こういったツールに頼るのもアリです。

2. 付け回しはセンスが必要?

付け回しはセンスがあるに越したことはありません。

ただし、センスがなかったとしても、繰り返し実践することで上達させることができます

ぜひ本記事で紹介した「付け回しの極意」を参考に、付け回しの経験値を上げていきましょう。

3. 付け回しはストレスが溜まる?

付け回しはお客様とキャストの板挟みになってストレスが溜まることが多い仕事です。

例えば、お客様からは「早く指名の子に戻してよ」、キャストからは「苦手だからあのお客様はなるべく付けないで」と言われることは日常茶飯事です。

ただしその分、自分の付け回しが成功したときの達成感や報酬も大きくなります。

付け回しはキャバクラの幹部候補になるには避けては通れない道です。

大変でも店長になりたいなら、ここは踏ん張りどころと思って頑張りましょう。

4. 付け回しに呼ばれないキャストは黒服に嫌われていると思っている?

全く付け回しに呼ばれないキャストは「私はボーイに嫌われている」と思ってしまうことも多いです。

付け回しの指名はお店の売り上げやお客様の満足度を上げることが一番の目的です。

しかし、付け回しを全くしないとキャストの仕事に対するモチベーションも低下してしまいます。なので、キャストに気を配ることも忘れないようにしましょう。

まとめ

この記事では、キャバクラの営業中で最も重要な仕事である付け回しの極意を解説しました。

付け回しはお店の売上にも貢献できるしとてもやりがいのある仕事です、

一筋縄ではいかない仕事ですが、キャバクラの店長になるにはマスターしないといけません。

黒服(ボーイ)から成り上がりたいと思っているなら、ぜひ本記事を参考にしてください。

一流の付け回しを習得し一流のボーイになるには、一流の職場環境で働くことが何より大切です。

六本木や銀座など都心のレベルが高いお店は職場環境が良く、給与水準も高い傾向があります。一流のボーイになりたい人は六本木や銀座にあるお店で働きましょう。

中でもおすすめなのは、会員制で富裕層のお客様が多いチックグループです

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